日本のスタートアップを世界へ発信する グローバルメディア「Blackbox」が拓くグローバル展開の新ルート

海外展開パートナー等

公開日 

ヒアリング先
SUNRYSE株式会社代表 松永 雄 氏

日本は国土面積に対して法人企業の数が世界で最も多い国でありながら、そのビジネスシーンは海外からほとんど見えていません。この「情報の非対称性」を解消し、日本のスタートアップシーンをグローバルにオープン・フェアに発信するために生まれたのが、SUNRYSE株式会社(以下、SUNRYSE)が渋谷区の受託事業として進めているWebメディア「Blackbox」です。B to Bグローバルメディアの全容と、スタートアップや支援プロジェクトにとっての活用メリットをご紹介します。

Blackboxとは

誕生の背景と概要

Blackboxは、渋谷区のスタートアップ支援事業「Shibuya Startup Support」の一環として、2012年に立ち上がったグローバル向け国内スタートアップシーン情報メディアです。(URLhttps://www.blackboxjp.com/

「日本のスタートアップシーンをオープンかつフェアに世界へ伝える」をビジョンに掲げ、グローバルと国内スタートアップエコシステムをつなげるための情報を英語で発信しています。運営主体である渋谷区はグローバル拠点都市として以前より国内外のスタートアップの誘致に取り組んできましたが、観光面での認知は高い一方でビジネス面での認知には課題がありました。そこで、渋谷だけでなく、日本全体のスタートアップ支援に関する認知度向上を目指し、他の地方自治体とも連携した情報発信に取り組み、現在では英語で発信する、国内最大級のスタートアップ情報発信メディアとして成長を続けています。

メディアの構成とコンテンツ

Blackboxのコンテンツは大きく以下の4つで構成されています。

① ニュース:国内で日本語で展開されているスタートアップ・インベスター・エンタープライズ・エコシステム・インキュベーターに関するニュースを英訳して配信。情報ハブとしての機能を担います。

② ストーリー(インタビュー記事):スタートアップや彼らを取り巻くエコシステム関係者のインタビュー記事を英語で掲載。日本での起業の特徴や経験談(成功・失敗)を通じて、海外の起業家に対して日本市場への参入を後押しします。大阪大学の澤木教授などビッグネームのインタビューも実現しています。

③ イベント案内:起業家やスタートアップ企業を対象としたセミナー・ワークショップ・アクセラプログラム・インキュベーションプログラムなどのイベント情報を、多言語(日本語含む)でまとめてハブとして提供します。

④ ディレクトリページ:日本のスタートアップシーンのプレイヤーを網羅的に掲載・検索できるページ。地域ごとに観光情報からビジネス特性・スタートアップ支援制度・コミュニティ・関連リンクまでをまとめており、海外の起業家・投資家が具体的なアクションを起こしやすい設計になっています。取材したスタートアップの記事と地域情報が紐づく仕組みで、情報の深みと鮮度を両立しています。

ターゲットオーディエンスとリーチ

Blackboxのターゲットオーディエンスは、海外の、日本に興味・関心を持つスタートアップ・起業家・ファンド・投資家・ノマドワーカーです。読者全体の約8割が海外からのアクセスであり、特にアジア圏を中心に急速に成長しています。BtoB向けメディアとして、特定の関心層に深くリーチする設計となっており、一般的な広範なメディアとは異なり「狭く深く」コアなビジネス層へのアプローチを得意としています。

また、メーリングリスト機能により、掲載後も毎週メールマガジンで読者へ新着記事・イベント情報を配信。継続的な情報発信と読者との関係構築をサポートします。

提供するプロモーションサービス

Blackboxを通じたプロモーションサービスとして、主に4種類のサービスを提供可能です。特集記事の執筆と公開(目的策定から構成案作成・執筆・撮影まで一貫して担当)、インタビュー取材の執筆と公開(起業家や事業推進のキーパーソンへのインタビュー取材を実施し記事公開まで対応)、プロモーションビデオの制作と公開(プロダクト・サービスから施設紹介まであらゆる領域に対応するPR動画の制作)、その他のプロモーション(SNS運用・メーリングリストへの展開・イベントの企画・運営実施などの包括的支援)です。

 

Blackboxへ日本のスタートアップおよびスタートアップ支援プロジェクトを掲載するメリット

メリット① 海外読者8割のグローバルメディアへのダイレクトリーチ

海外展開を検討するスタートアップが直面する最大の課題のひとつが「どのチャネルで、誰に対して発信すればよいのかわからない」という点です。PRNEWSWIREなど既存のプレスリリース配信サービスは汎用性が高い一方、スタートアップのB2Bサービスや海外展開の意図を伝えるグローバルメディアとしての機能は限定的です。Blackboxは読者の約8割が海外からのアクセスであり、しかも日本のビジネスシーンに高い関心を持つ起業家・投資家・VC・アクセラレーターが中心層です。したがって、日本のスタートアップのサービスや海外展開の意図を最も伝えやすい受容層へ、効率的にリーチできる媒体といえます。

メリット② 取材記事が「営業エビデンス」として機能する

Blackboxへの掲載を実運用のシナリオで考えてみると、その価値がより具体的に見えてきます。例えば、海外の企業や機関にアプローチする際に、Blackboxの取材記事のURLを参照元リンクとして添付することで、アプローチ先に対してスタートアップのサービス概要・特徴・海外展開の意図を英語で明確かつ客観的に伝えることができます。自社のウェブサイトや日本語のプレスリリースだけでは伝えきれない情報を、グローバルメディアの取材記事という形で補完することで、信頼性と訴求力の両方を高めることができます。PR・広報にとどまらず、営業活動のエビデンスとしても本サイトへの掲載は有効に機能します。

メリット③ 継続掲載による認知度の積み上げと問い合わせ誘導

Blackboxへの掲載は単発で終わらせるよりも、継続的な情報発信による認知度の積み上げが効果を高めます。例えば月1本のペースで記事を掲載し続けることで、海外読者の中でスタートアップや支援プロジェクトのブランド認知が高まり、問い合わせや流入につながる可能性が増していきます。特定のイベントや採択プログラムの開催に合わせて記事を事前掲載するなど、目的に合わせた設計が可能です。

また、記事にはバナーや問い合わせ誘導の設計を組み込むことも可能で、読者に対してウェブサイトへの流入・イベントへの参加・詳細情報の請求といった具体的なアクションを促す仕組みを作ることができます。

メリット④ スタートアップ支援プロジェクト全体のグローバル発信に対応

Blackboxは個社のスタートアップだけでなく、アクセラレータープログラム・インキュベーションプログラムなど、スタートアップ支援事業全体の情報発信にも対応しています。例えば自治体・大学・産業支援機関が抱えるスタートアップ群の情報を、海外の投資家・アクセラレーター・提携希望企業に対して、支援プロジェクト全体の存在感とスケール感を伝えることができます。

大阪産業局との連携事例では、2025年の万博を契機に海外大企業・投資家からの関心が高まる中、大阪の企業情報・エコシステムデータ(IPO先数・大学数等)をBlackbox上でデータベース化し、海外への包括的な情報発信を実現しています。こうした支援プロジェクト単位での活用は、個社の費用負担を抑えながらも大きな海外発信効果を得られる点で、大学・産業支援機関にとっても有効な手段です。

 

SUNRYSEの事業内容

会社概要とミッション

SUNRYSE株式会社は、渋谷区を拠点とし、グローバル向け国内スタートアップシーン情報メディア「Blackbox」を運営しています。Blackboxは、「日本のスタートアップシーンをオープンかつフェアに世界へ伝える」をブランドビジョンに掲げ、グローバルと国内スタートアップエコシステムをつなげるための情報を発信しています。

日本は国土面積に対して法人企業の数が世界で最も多い国です。B2B企業にとってこれほど潜在顧客が密集している市場は他にありませんが、海外からはそのビジネスシーンにリーチすることが非常に難しい。SUNRYSEはこの課題に正面から向き合い、「いま日本で何が起きているのか」「日本のスタートアップシーンにはどのような機会や可能性があるか」を世界に伝えるプラットフォームを構築することで、将来的に海外のファウンダー・スタートアップ・ファンドを日本に呼び込めるエコシステムの形成を目指しています。

エコシステムソリューション事業

SUNRYSEのエコシステムソリューション事業は多岐にわたります。主な取り組みとして、海外カンファレンス・エコシステム視察サポート、海外展開アウトリーチ・パートナーシップ業務、カンファレンス・ミートアップへの登壇コンテンツ提供、データベース・サイト構築・PR・コンテンツ制作運用などが挙げられます。全国の都市・機関と連携し、日本のスタートアップ支援情報を海外に発信しています。

また、世界各地を代表するスタートアップエコシステムとのパートナー関係も結んでいます。Nordic Startup NewsSlush Chinae27EU-StartupsTechInAsiaTechHubSeoul Startup HubStartup Estoniaなど、世界的に影響力を持つスタートアップメディア・コミュニティと連携し、日本のスタートアップ関心層へのアプローチを実現しています。

 

■ 会社情報

SUNRYSE株式会社:https://www.sunryse.co/

Blackbox WEBサイト:https://www.blackboxjp.com/

コメント

  • 須藤 慎

    記事作成者

    株式会社キャンパスクリエイト・専務取締役・プロデューサー

    本Webサイトの運営担当者です。2005年から、産学官連携や産業振興の業務に携わっています。

    コメント

    スタートアップが海外展開を図る際に特化した情報発信手段は、これまで私自身も折に触れて調べてきたものの、「これだ」と言えるサービスにはなかなか出会えていなかったというのが正直なところでした。今回のヒアリングを通じて、Blackboxが読者の約8割を海外からの閲覧者が占めるWebメディアであるという事実は、驚きと納得を同時にもたらしてくれました。しかも日本のビジネスシーンに関心を持つ起業家・投資家・VCが中心層という点は、スタートアップがB2B向けのサービスを発信していく上でのグローバルメディアとして非常に有益であると感じました。汎用的なプレスリリース配信とは異なり、ターゲット層に確実に届く設計がなされているという点が、大きな強みです。
    スタートアップが活用するときの実運用をイメージしてみると、Blackboxに取材記事を掲載し、海外の企業や機関にアプローチするときに取材記事を参照元リンクとして添付することで、アプローチ先にもスタートアップのサービスや海外展開の意図が伝わりやすくなると感じました。海外企業への営業活動やアライアンスは、意図が明快であるほどうまく進みやすいものです。広報・PRとしての役割だけでなく、そのエビデンスとして営業活動を下支えするツールとしても、本サイトへの掲載は実用的な価値を発揮するでしょう。
    また、個社だけでなく、アクセラレータープログラムや産学連携プロジェクトなど、スタートアップ支援プロジェクト全体の情報を海外に向けて発信できるという点も注目に値します。グローバルパートナーとのネットワークを持つBlackboxを活用することで、個社が単独で海外に情報発信するよりも、格段に広いリーチと信頼性を確保できる可能性があります。
    海外展開を視野に入れているスタートアップの方、あるいはスタートアップを支援するプロジェクトや機関の方で、国際的な情報発信の手段を模索されている方は、ぜひBlackboxへの掲載を検討してみてはいかがでしょうか。

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