NEDOの海外展開・スタートアップ支援制度ガイド|新エネルギー・産業技術総合開発機構

海外展開支援制度

公開日 

主催機関: 国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)
機関公式ページ: https://www.nedo.go.jp/

位置付け

NEDOは、技術開発型プロジェクトに特化した研究開発系公的機関として、経済産業省所管の独立行政法人の位置付けを持ちます。海外展開支援という文脈では、他の公的機関(JETRO・JICA・JBIC等)とは性格が大きく異なり、「海外展開そのものの支援」というよりは「国際共同研究開発や起業家育成を通じた技術開発型スタートアップの国際競争力強化」という方向から、日本企業の海外展開エコシステムを補完しています。

JETROの相談・マッチング機能や、日本公庫・JBICの金融機能とは交わる領域が限定的で、R&D補助金と人材育成プログラムを通じた研究開発型スタートアップ支援が中核機能です。

主な支援制度一覧(本サイトでの個別ページ)

制度名対象主な支援規模感個別ページ
ディープテック国際共同研究開発技術開発型スタートアップ相手国政府系機関とのコファンディング型R&D支援個別案件評価詳細
NEP(起業家育成)ディープテック領域の起業家候補・研究開発型スタートアップメンタリング+R&D資金(開拓/躍進コース)最大3,000万円(躍進コース類型による)詳細
DTSU(ディープテック・スタートアップ支援基金)ディープテック領域のスタートアップ3フェーズ構成・ステージゲート方式のR&D補助金2023〜2032年度/予算総額930億円詳細

この他、NEDOにはSBIR(中小企業技術革新制度)エネルギー・環境分野の各種研究開発事業など、技術開発型事業の多様なフェーズに対応した支援制度が整備されています。

制度群の設計思想

NEDOの海外展開関連制度を横断的に見ると、「技術シーズ→事業化→国際展開」という研究開発型スタートアップの成長ライフサイクル全体を支援する構造が設計思想として読み取れます。創業前の起業家候補段階にはNEP開拓コース、事業化を進めるアーリー段階にはNEP躍進コース、海外との技術連携を深化させるミドル以降の階には国際共同研究開発、という形で、技術開発型スタートアップが通るフェーズに応じた制度メニューが揃えられています

制度設計上の特徴として目を引くのは、「国際共同研究開発」における相手国政府系機関とのコファンディング構造です。日本企業単独への補助金ではなく、日本側のNEDOと相手国政府系研究開発機関が同時並行で日本側企業・相手国側企業を資金的に支える構造で、クロスボーダーの技術連携案件を両国の公的セクターが支える設計となっています。これは、民間企業単独でのクロスボーダーR&D組成では超えにくい政府系機関との関係構築・相手国側の資金確保という課題を、制度として解消する仕組みとして機能しています。

フェーズ別の活用の視点

事業フェーズ主に接続される制度
ディープテック起業の構想段階NEP 開拓コース
事業化に向けた調査・R&D段階NEP 躍進コース(500/3,000/Carve-out/GX)
海外パートナー企業との技術連携段階ディープテック国際共同研究開発
継続的なR&D資金調達段階SBIR/ディープテック・スタートアップ支援基金(DTSU)等

NEDO制度の基本的な利用パターンは、NEPで起業・事業化段階を支援し、事業が進展してから国際共同研究開発や他のR&D補助に接続するという段階的な制度利用です。

他機関との補完関係

NEDOは研究開発型スタートアップ支援と技術開発補助金に特化しており、他機関と明確な棲み分けがあります。

  • JETRO・中小機構:海外展開全般の情報・相談・マッチング機能。NEDOはR&D補助金特化
  • JICA:開発途上国向けビジネス支援。NEDO国際共同研究開発は先進国・新興国との連携が中心
  • JBIC・日本政策金融公庫:事業拡大段階の資金調達。NEDOは研究開発段階の補助金
  • 経済産業省・中小企業庁:補助金系の制度設計を含む政策実施

NEDOの制度を利用する技術開発型スタートアップは、技術開発段階ではNEDO、海外展開の情報・相談段階ではJETROや中小機構、資金調達の大型化段階ではJBICや日本公庫、という形で複数機関を使い分けていく構造が典型パターンです。

活用を検討する際の視点

NEDOの制度は、技術シーズを事業化し、国際競争力を持つ研究開発型スタートアップへと育てる過程を支援する設計となっており、ディープテック・クリーンテック・AI・製造技術などR&D集約度の高い分野で事業を組み立てる企業・起業家候補に適合します。ディープテック領域で起業を検討している研究者・技術者、研究開発型スタートアップとして国際展開を計画している事業者、相手国の研究機関・企業とのクロスボーダー技術連携を視野に入れている方にとっては、検討価値の高い支援機関です。

制度運用の入口としては、NEPのメンタリング体制を通じて事業化プロセスに入り、事業進展に伴ってR&D補助・国際連携補助に接続する進め方が制度設計として想定されています。採択前段階からNEDO窓口との事前相談も可能です。

問い合わせ先

制度内容・対象要件・公募スケジュールは年度により見直しが行われます。最新情報は公式ページで確認してください。