ディープテック・スタートアップ支援基金/国際共同研究開発|NEDOの国際R&Dコファンディング

海外展開支援制度

公開日 

主催機関: 国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)
制度公式ページ: https://www.nedo.go.jp/activities/ZZJP_100262.html

項目 内容
主催 NEDO スタートアップ支援部
対象 日本に登記されている未上場の中小企業(主要研究開発拠点が国内)
支援の性格 海外事業者・研究機関との国際共同研究開発への助成
助成率 対象経費の3分の2以内
上限金額 1件あたり1億円(年度により変動)
期間 原則2〜3年間

制度の概要

「ディープテック・スタートアップ支援基金/国際共同研究開発」は、NEDOが運営するディープテック・スタートアップ支援基金の一部として位置付けられる国際R&D助成制度です。日本のディープテック・スタートアップが海外の事業者・研究機関と共同で行う研究開発プロジェクトを対象とし、相手国側事業者との共同研究契約の締結を必須要件として、国際連携による技術開発と海外市場展開を一体的に支援する設計を持ちます。相手国政府系支援機関とのコファンディング構造が制度運用に組み込まれている点が特徴です。

主な支援内容

  • 国際共同研究開発プロジェクトの研究開発費助成(助成率:対象経費の2/3以内)
  • 海外パートナー事業者との共同開発フェーズに対する資金支援
  • 相手国政府系支援機関との連携プログラム(対象国・年度により相手国側の補助プログラムと連動)
  • 国際展開を前提とした技術開発・市場検証の一体的支援
  • 対象国の例:欧州各国・北米・韓国・シンガポール・イスラエル等、日本のディープテックが連携候補とする主要R&Dエコシステム
  • 対象分野:AI・バイオ・素材・エネルギー・ロボティクス等、ディープテック全般

対象者

対象は、日本に登記されている未上場の中小企業のうち、主要な研究開発拠点を日本国内に有し、主任研究者が日本居住者であるディープテック・スタートアップです。海外の事業者・研究機関と共同研究契約を締結することが要件となるため、国際連携の実行体制を具体化できるフェーズの企業が応募の中心となります。相手国側事業者との関係構築・契約交渉の進捗度が応募可能性に直結する構造で、単なる事業構想段階ではなく、海外パートナー候補が特定されているフェーズが想定されています。

活用のポイント

NEDO国際共同研究開発を他のスタートアップ海外展開支援(JETRO J-StarX・GSAP・NEP等)と並べて見ると、「海外パートナーとの共同R&Dに対するコファンディング型助成」という、他制度と重ならない立ち位置が際立ちます。J-StarX・GSAPが海外エコシステムへのアクセス構築を担うのに対し、本制度は国際共同研究契約の締結を前提に、R&D資金を日本側・相手国側の双方で支える構造で、技術開発フェーズを国際連携で加速するという異なる性格を担っています。

制度設計上の特徴として目を引くのは、「相手国政府系支援機関とのコファンディング構造」です。日本企業単独への補助金ではなく、日本側のNEDOと相手国政府系研究開発機関が同時並行で日本側企業・相手国側企業を資金的に支える仕組みで、クロスボーダーの技術連携案件を両国の公的セクターが支える設計となっています。これは、民間企業単独でのクロスボーダーR&D組成では超えにくい政府系機関との関係構築・相手国側の資金確保という課題を、制度として解消する仕組みです。対象国が欧州・北米・アジアの主要R&Dエコシステムを幅広くカバーする点も、日本の技術エコシステムと海外エコシステムの接続を政策として後押しする設計思想の表れといえます。海外のトップ研究機関・企業との共同開発を技術戦略に組み込みたいディープテック・スタートアップ、国際展開を前提に技術検証を加速させたい事業者、相手国政府系機関との連携を含めた国際R&D枠組みを求める企業にとっては、検討価値の高い国際連携R&D制度です。

留意点として、相手国側事業者との共同研究契約の締結可能性が応募時点で具体化されていることが前提となる点が挙げられます。海外パートナー候補の有無・契約交渉の進捗が応募可能性を実質的に左右する構造のため、海外パートナーを探す段階の企業は、前段階としてJETRO J-StarXやJETRO GSAPを活用し、海外エコシステムでの接点形成から始めるアプローチが制度設計として想定されています。NEDOのDTSU(ディープテック・スタートアップ支援基金)とも併走する制度群の一部として運用されています。

問い合わせ先

対象国・助成率・上限金額・対象フェーズは年度の公募要領により異なります。最新情報は公式ページおよびNEDOの公募スケジュールで確認してください。