最小権限の原則

最小権限の原則とは、その業務に必要な最小限の権限だけを与えるという考え方です。

別表記:最小権限の原則/Least Privilege/最小特権/必要最小限の権限

なぜ効くのか

誤作動や乗っ取りが起きたとき、被害の範囲がその権限の範囲で止まるためです。

読み取りの権限しか渡していなければ、ファイルを消されることも、社外に送られることもありません。仮に想定外の動きをしても、読まれるだけで済みます。

AIエージェントで特に重要になる理由

AIの誤作動を完全になくすことはできません。指示を自然言語として解釈する以上、こちらの意図とずれる余地が残ります。処理の途中で読み込んだ資料の文面に引きずられることもあります。

防ぎきれない以上、被害の上限をあらかじめ決めておくことになります。そのための手段が、権限を絞ることです。

よくある誤解:当たり前のことなのに、なぜ守られないのか

動作確認のために広めの権限を渡し、そのまま本番に移る。これはよくある流れです。悪意があって起きることではなく、動かすことを優先すると自然にこうなります。

そして、あとから権限を回収するのは難しくなります。「いま使っているかもしれない」という理由で先送りされ、そのまま残ります。

最初に必要最小限で始め、足りなければ足す。この順序にしておくほうが、結果的に手間が少なくなります。

絞る軸

対象のフォルダやシステム、操作の種類(読むだけか、書き換えてよいか)、一度に扱える件数、接続先、有効期限。限定できる軸はいくつもあります。

とくに削除と社外への送信は、取り消しがきかない操作です。この2つを権限から外しておくだけで、被害の大部分は防げます。

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