Trust over IP(ToIP)
Trust over IP(ToIP)とは、信頼の仕組みを、技術の層と運用ルールの層に分けて整理した枠組みです。 同名の団体が策定しています。
別表記:ToIP/Trust over IP/トラスト・オーバー・アイピー
考え方の中心にあるもの
技術だけでは信頼が成立しない、という認識です。
デジタルの証明を例にすると、発行者が電子署名を付けた証明を、受け取った側が検証する。ここまでは技術で担保できます。しかし、その発行者を信用してよいかどうかは、技術では決まりません。
署名が正しく検証できることと、その発行者を信頼できることは、別の問題です。この2つを混ぜて議論すると、話が噛み合わなくなります。
どう整理するのか
技術で担保する部分と、ルールで担保する部分を並べて整理します。技術の側では、識別子の扱い、証明のやりとり、そしてアプリケーションの層が積み上がります。ルールの側では、それぞれに対応する運用の取り決めや責任の所在が定められます。
実務での使いどころ
検討の抜けを見つけることです。
技術の議論だけが進んで、誰が発行者になるのか、どの発行者からの証明を受け入れるのか、問題が起きたときに誰が責任を負うのかが決まっていない。この状況はよく起こります。枠組みに当てはめてみると、決めていない部分が見えます。
用語としてはやや専門的で、日常の検討で名前を出す機会は多くありません。ただ、技術とルールを分けて考えるという発想そのものは、設計を進めるうえで役に立ちます。
