委任(Delegation)

委任とは、ある主体が持つ権限の一部を、別の主体に与えることです。

別表記:委任/Delegation/権限委譲/デリゲーション

人の組織では日常的に行われている

部長が課長に決裁を任せる、担当者が不在時の対応を同僚に頼む。委任状という形で書面にすることもあります。

AIに任せるときに何が変わるのか

AIに業務を任せることも、委任のひとつです。ただし、人同士のときには暗黙で済んでいたことを、明示する必要が出てきます。

何を、どこまで、いつまで、どういう条件で。人であれば常識で補える部分を、AIは補いません。「もう使わない資料を整理しておいて」という依頼が、どこまでを対象とするのか。ここを言葉にしておかないと、想定と違う範囲まで実行されます。

よくある誤解:役割を割り当てれば足りるのか

誰かに役割を割り当てることはできても、「誰の委任に基づくのか」という関係は、役割の付与だけでは表せません。

人のアカウントであれば「本人が操作した」で済みますが、AIの場合は、そのAIが誰の委任を受けて動いているのかが分からなければ、実行の正当性を判断できません。事故が起きたときに、実行の記録は残っても、その権限がどこから来たのかを辿れない、という状況になります。

委任の内容を証明として持たせる

改ざんされたことが分かるデジタルの証明書として、委任の内容をAI自身に持たせる方法があります。誰が、何を、いつまで許可したのかを、実行のたびに確認できるようになります。

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