Cryptosuite(暗号スイート)
Cryptosuiteとは、署名を作って確かめるために、どの計算方式をどう使うかを定めたもののことです。証明の中では、その組み合わせを指す短い名前で示されます。
別表記:Cryptosuite/暗号スイート/cryptographic suite/署名方式の指定
名前はどう付けられているのか
計算方式の名前、選べるやり方の違い、提案されたおおよその年を、ハイフンでつないだ形が推奨されています。真ん中のrdfcとjcsは、署名の前にデータを変換するやり方の違いです。前者はデータの意味を、後者は書き方をもとに、表記の揺れをそろえます(正規化)。
正式な標準になっている組み合わせはどれか
2025年5月に、EdDSAとECDSAという2つの計算方式について、組み合わせを定めた文書が正式な標準(W3C勧告)となりました。証明の中に書く名前は、EdDSAがeddsa-rdfc-2022とeddsa-jcs-2022、ECDSAがecdsa-rdfc-2019、ecdsa-jcs-2019、ecdsa-sd-2023です。
このうちecdsa-sd-2023は、必要な項目だけを見せる使い方(選択的開示)のためのものです。EdDSAの組み合わせは、その使い方に対応していません。
まだ確定していない組み合わせはあるのか
BBSという計算方式を使う組み合わせ(bbs-2023)は、2026年9月時点でまだ確定前の段階です。同じ内容でも提示のたびに別の値を作り出し、提示どうしを結び付けにくくする方式(非連結性)です。ただし、署名された項目の数や見せた項目の位置から結び付く余地は残ります。
よくある誤解:一度選んだ計算方式は変えなくてよいのか
Data Integrityは、いまの暗号もいずれ破られる前提に立っています。そのため、計算方式を切り替える作り(暗号アジリティ)と、複数を同時に使う作りの両方に対応しています。
