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【実施報告】Go Singapore MedTech Gateway! シンガポール展開ハンズオン支援プログラム第1弾を実施しました(2025年10月)
広域TLOとして活動するキャンパスクリエイトは、25年以上にわたり大学の研究成果(シーズ)を社会へ届ける技術移転活動を推進し、特に、産業界のニーズを的確に把握して国内及び海外での研究シーズの実証を通して実用化につなげる取り組みを重視してまいりました。こうした活動の中で培ったニーズ・シーズ連携の知見や、プロジェクト伴走のノウハウ、そして海外協力機関とのネットワークを活かし、弊社では、日本企業の海外展開を後押しする新たな支援モデルの構築に取り組んでいます。
本年、その一環として、シンガポールのVC・ベンチャービルダー Origgin Ventures Pte Ltd との共催により、シンガポールを対象にした医療・ヘルスケア系スタートアップ支援プログラム「Go Singapore MedTech Gateway! ~広域TLOが支援する医療/ヘルスケアベンチャー シンガポール展開ハンズオン支援プログラム~」を実施しました。
プログラム概要
本プログラムは、2025年8月~2026年1月の6か月間にわたり実施したハンズオン支援プログラムです。スタートアップのシンガポールを起点とした海外展開の可能性を見極め、戦略構築から現地協議までを一気通貫で支援しました。
本プログラムを通じて、参加企業が海外市場の実情を把握し、事業展開の可否や戦略を明確にすること、潜在的なユーザー候補や協業先との商談を実施することで、事業成長につながる具体的な案件を創出することを目指しました。
≪主な取り組み内容≫
・SWITCH(Singapore Week of Innovation & Technology)開催時期に合わせて、シンガポールへの現地渡航を実施
・8月から渡航前準備を開始し、企業ヒアリングを通じて海外展開ニーズを整理
・有望な協業候補の探索、事前オンライン商談の実施
・オンラインセミナーを開催し、参加企業のソリューションを現地関係者へ発信
・帰国後も、協業候補との継続的なコミュニケーションや体制構築を伴走支援
≪参加企業≫
大学発スタートアップを中心とする5社が参加、現地渡航には4社と1大学に参加していただきました。
現地ツアーレポート
10月27日~30日に実施したシンガポール現地ツアーは、ヘルステックに関連する主要機関の訪問や、ユーザー候補、PoC実証先候補との個別面談など、今後の事業成果につながる充実の内容となりました。
・現地のヘルステックイノベーション主要機関を訪問し、エコシステム全体について学びを深めました。
・参加企業のソリューションのユーザー候補/PoC実証先候補となるクリニックや病院、共同研究先候補となる大学研究者、医師、事業者、支援機関、VCなどなど様々なパートナーと全22件もの個別面談を実現しました。
・具体的な連携プロジェクト実施に向け、帰国後も引き続き協議を進めることとなった案件が多く創出できました。
▼各訪問機関の詳細は、下記のリンク先からご確認ください。
📚各訪問機関の詳細
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≪主な行程≫
| 月日 | 行程 |
| 10 月26 日(日) | AM:日本発 PM:シンガポール着 |
| 10 月27 日(月) | AM: OrigginVenture オフィス訪問/HealthTEC.SG レクチャー PM: NHG Health/Co11ab Novena 訪問など 個別商談 |
| 10 月28 日(火) | AM:ACE Launchpad Tour 参加 PM: Singapore General Hospital/A.L.I.C.E 訪問/ Bosch Southeast Asia 訪問 個別商談 |
| 10 月29 日(水) | 個別商談/個別のクリニック、病院、介護施設訪問 SWITCH/Tech Innovation 見学 |
| 10 月30 日(木) | 個別商談/個別のクリニック、病院、介護施設訪問 SWITCH/Tech Innovation 見学 |
≪参加者の声≫
参加企業からは、「次につながる成果を得た」と以下のように高い評価をいただくことができました。
・ASEAN地域への展開は以前から検討していたが、シンガポールがそのゲートウェイとなるということが分かった。スタートアップへの支援制度の充実、現地の人々のスピード感など、展開先としての期待値は大きく上がった。
・一緒にPoCを実施できる相手が見つかり、研究資金獲得など、その後の展開についても議論ができた。
・具体的な導入先のリードを獲得できた。
・キャンパスクリエイトの担当者が、商談の場で自分自身のことのように熱心に候補先と交渉してくれるのが頼もしかった。
・シンガポール全体のスタートアップエコシステムの状況を学ばせてもらえた。
今後について
今回のシンガポールを拠点としたハンズオン型海外展開プログラムは、キャンパスクリエイトとして初めての試みでしたが、同国のイノベーションエコシステムが、日本のディープテック系スタートアップにとって極めて有望な海外展開拠点になり得ることを強く実感する機会となりました。
特に印象的だった点は、
・政府系機関を含む支援組織同士の連携の近さ・スピード感
・病院・クリニックなどにおけるイノベーション活用・検証への高い意欲
・意思決定の速さと、PoC・共同研究への前向きな姿勢
です。これらの環境は、日本のスタートアップにとって技術の実証・事業化を加速させる国際的な飛躍の土台となる可能性を強く感じさせるものでした。
キャンパスクリエイトでは、本プログラムを通じて構築した現地パートナーとのネットワークを活かし、次年度以降も、本プログラムを継続的に実施する予定です。詳細につきましては、準備が整い次第、弊社ホームページなどでご案内いたします。
今後、「このような技術分野を対象として実施してほしい」など企画に関してご要望がありましたらonline@campuscreate.com までお気軽にご意見をいただけますようお願いいたします。






