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【事業報告】 中小企業庁「令和5年度~6年度 イノベーション・プロデューサー」実証事業

当社は、令和5年度~6年度の中小企業庁「イノベーション・プロデューサー」実証事業に採択され、中小企業のイノベーション創出に取り組んでまいりました。

「イノベーション・プロデューサー」実証事業

中小企業が真に成果を生むイノベーションを起こすには、自社の強みとなる専門性の高い技術やノウハウを言語化し市場ニーズに適合させた製品化を行うための、周辺知識やスキルが重要です。また、それらの情報を整理・分析しながら他社と差別化した事業戦略を構築し、戦略の実行に必要な資金提供者、技術者、協力企業などのリソースを巻き込んでいく力が必要です。本事業は、こうした課題を解決する支援の在り方や運営方法について検討すべく、イノベーション創出を推進するために必要な機能を担う人材「イノベーション・プロデューサー」が成長志向型の中小企業のイノベーション創出を支援し、同時に「イノベーション・プロデューサー」自身の活動強化を図るものです。

 

キャンパスクリエイトの実施体制 IP+IC+PCの三位一体チームによる支援体制!

当社の中小企業支援は、イノベーション・プロデューサー、支援企業に伴走するイノベーション・コーディネータ、専門的知見を持ったプロコミュニティのチームアップによる取り組みを特徴としています。様々な業種、課題に柔軟且つ的確にサポートできる体制(*)を構築しました。支援企業の新規事業創出と成長を支援する戦略やツール・ノウハウを提供しながら、市場動向を敏感に捉え、中小企業の資金調達、知的財産管理、ビジネスモデルの開発といった課題を専門的知識で適宜サポートすることで、持続可能なイノベーションを実現します。

■IP(イノベーション・プロデューサー)
中小企業のイノベーション創出を推進するために必要な知識・スキル・様々なリソースを巻き込む力を持つプロデューサー人材

■IC(イノベーション・コーディネータ)
IP とともに市場からの要求に基づいた価値提案を描き、新規事業案の価値検証から市場導入までの全プロセスで企業に伴走するコーディネーター人材

■PC(プロコミュニティ)
各業界の専門知識を有する専門家集団

*IP+IC+PC の三位一体型チームで、アカデミア、行政、金融ネットワークを活かした中小企業を支援するスキーム及び体制。課題や支援の状況に応じてスキーム・体制を変化させながら取り組む。

キャンパスクリエイト イノベーションプロデューサー事業

イノベーション・プロデューサー 大津留 榮佐久

■主な活動
(一社)OSTi(オスティ) 代表理事
(国研)日本原子力研究開発機構(JAEA)研究開発推進部 シニアアドバイザー(SA)
(公財) 研究・イノベーション学会 参与 プロデュース研究分科会幹事
大阪大学 量子情報・量子生命研究センター(QIQB)特任教授

支援企業の紹介

株式会社シーデックス

AIによる異物検出システム
いくら工場での異物検出システムから様々な現場での教師なし”ゼロショット“異物検出を実現

当社はLSI/FPGAの受託開発を行っており、またUHF帯RFIDリーダーライターを使ったシステムや、高所作業車位置管理システムに代表される建設DXシステムの開発も手掛けています。近年ではAI事業を新たに立ち上げ、水産加工業者向けの製品「異物検出・除去システム」を開発しました。

本IP事業では、製品のコア技術である「目視検査に匹敵する検出AI 」の応用をテーマに掲げ、新たな市場の開拓に取り組んでまいりました。本事業活動を通じて当社の技術的な強みを再認識するとともに、それを最大限に活かしたマーケティング戦略を構築し、顧客開拓を推進することができました。また、当初は食品加工分野での活用を想定していましたが、キャンパスクリエイト様のご支援により、他分野における潜在的なニーズを発掘することができ、紹介いただいた新規顧客との開発案件へとつながりました。自社だけでは得られなかった情報や多角的な助言を通じて、新たな視点・着眼点を得ることができ、非常に有意義な支援をいただけたと実感しております。

三星ダイヤモンド工業株式会社

ダイヤモンド切断装置によるウェハ切断
液晶パネル切断の圧倒的シェアを持つダイヤモンド工具での切断技術を半導体ウェハへ。

更にDXを取り入れた取り組みに発展

当社は、ダイヤモンド工具を用いた液晶ディスプレイ基板の切断において、トップシェアを誇るメーカーです。この分野で培った技術とノウハウを、半導体業界にも応用すべく、新たな事業展開を進めています。

IP事業においては、半導体メーカーのニーズを的確に捉え、より高い付加価値を提供する必要があると考え、DX推進に向けた取り組みを開始。その第一歩として、DX分野のパートナー企業をご紹介いただき、共同で研究開発をスタートさせました。きっかけは、当社のコア技術であるダイヤモンド等の硬脆性材加工技術の応用展開に向けて、産学連携の機会をご紹介いただいたことでした。こうしたオープンイノベーションの取り組みを通じて、

当社の技術はさらに多様な産業分野へと広がりを見せています。

ユケン工業株式会社

めっき技術の用途転換
表面処理のリーディングカンパニーとしてのノウハウを生かして、めっきによる電磁波シールドの機能を実現

長年自動車部品の加飾めっきをしていましたが、デザイントレンドによりめっきの採用が急激に減少し事業転換を迫られていました。刻一刻と売上が減少していく中、キャンパスクリエイト様に支援いただく形で24年に新規事業開発をスタートしました。自社の強みや技術を別の用途で活かせないかを軸に考え、当社の技術が電磁波シールドなどの機能用途でニーズがあることに気が付きました。私たちだけでは視野が狭くなりがちですが、客観的に広い視野でサポートいただくことで1年あまりで数多くの問合せを頂くまでに至りました。

本事業で構築した実施体制は、当社が25年にわたり産学連携を通じて取り組んできた企業の新事業開発支援の経験と、大津留プロデューサーが半導体をはじめとする産業界で実践した事業開発ノウハウを融合させた取り組みです。

今後も、株式会社キャンパスクリエイトは、新たな日本の産業を創出する取り組みを加速させてまいります。