株式会社キャンパスクリエイト

日本の大学を中心とした
グローバルオープンイノベーションハブを目指して

TLOI2.0

TLOI2.0の取組


日本では経済産業省・文部科学省が主導して産学官連携の立ち上げを行った歴史があり、日本の大学の研究成果を特許化し、企業様へ技術移転を行うための仲立ちとなる機関としてTLO(Technology Licensing Organization)が全国で設立されました。TLOは一時期には40を超える機関数となり、大学の内部組織となる機関(内部TLO)、大学の外部組織となる機関(外部TLO)の2種類に大別され、産学官連携コーディネータと呼ばれる職種の人材がTLO組織内で活動しています。

当社は国立大学法人電気通信大学TLOとして経済産業省から承認を受けたTLOです。一方、大学の資本は入っていない独立した外部TLOとして、国立大学法人電気通信大学以外の様々な大学とも業務提携を行い、技術移転活動を行っています。

TLOはもともと海外のOTL(Office of Technology Licens)を代表とした約20年の産学官連携の成功実績をもとに導入されたと言われておりますが、日本の産学官連携実績と海外の格差は大きく、知財予算・産学連携人材の縮小が懸念される中で、技術移転マーケティングモデルは一層の進化が必要と考えています。

そこで当社では、独自の技術移転モデルとしてTLOI2.0(Technology Licensing Open Innovation2.0)をモデル化し、取り組んでいます。TLOI2.0はオープンイノベーション2.0(※1)のあり方を技術移転モデルへ適用させる概念として構想したものであり、「真に優れた研究シーズ」に集中して、目利きや活用プランの策定、マーケティング活動・社会実装活動に対してTLO以外も含めた多様な連携体によるコンソーシアム体の形成および各々の信頼関係に基づくネットワークや強みを融合して取り組むことを主旨としています。その実現に当たっては、今後、コンソーシアム体形成のための仕組み・体制づくりおよび国際産学官連携推進エコシステムの形成に向けて取り組んでまいります。

TLOI2.0の3つのポイント

01

グローバル展開力

大学シーズの海外展開に当たって、海外を含む外部機関とも連携して実施します。特に、海外の企業・研究機関等との豊富なネットワークを有する組織・人材と連携した提案活動や、海外マーケット情報・ユーザニーズ情報の収集について現地機関と連携することで展開力を高めていきます。

02

知的財産戦略プラットフォーム

大学シーズの目利き、技術移転活動について様々な技術分野の専門家と連携して実施します。先端的・独創的な技術シーズについても適切な評価と社会実装に向けた計画立てと活動を行います。

03

実用化推進タレントプール(内部、外部)

シーズの実用化・普及に係る出口戦略支援を様々な分野のネットワーク・ノウハウを有するプロデューサー人材と連携して実施します。

TLOI2.0の構想実現に向けた取組を含めて、当社の設立20周年までの取組と、TLO法30周年に向けた長期ビジョンを下記ページにてご紹介しています。
https://www.campuscreate.com/tlo

※1
オープンイノベーション2.0は、1対1の連携を主体としたオープンイノベーション1.0に対して、ユーザーや市民など多様な関係者が連携して社会課題の解決に取り組むことを特徴としたオープンイノベーションの概念であり、海外を起点に潮流化が進んでいます。

参考:NEDOのオープンイノベーション白書第二版
https://www.nedo.go.jp/library/open_innovation_hakusyo.html