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大学ファンド 動向および分析

■概要

大学ファンド(仮称)が注目されています。下記の記事では年平均で3~4%の利回りが出れば、10兆円の運用で年間3000億~4000億円を配分できると記載されています。

 

※出典:毎日新聞 政府、大学研究支援でファンド創設へ 10兆円目指す 文科省など予算要求へ

https://mainichi.jp/articles/20200901/k00/00m/040/159000c?fbclid=IwAR2PO8dJEiedUhh9d7vb1MahECXfv2hhCaY3FCdHdq_M-EObdHXxWQhDHnc

 

読売新聞の記事では、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)に運営組織を設置し、政府は3次補正で約5000億円、21年度に財政投融資で約4兆円を計上するとされています。さらに、金融市場や大学から集めた資金などを加え、10兆円規模としたいとしています。外部の資産運用会社などに運用を委託し、株式や債券などで得た運用益を、人材育成や研究施設の整備などに充てるとしています。

 

※出典:読売新聞 大学研究支援へ基金創設、4・5兆円確保…運用益で人材育成・施設整備

https://www.yomiuri.co.jp/economy/20201206-OYT1T50146/

 

米ハーバード大など海外の有名大学は基金の運用益を研究開発に回しており、日本は海外に比べ大学等への寄付が根付いておらず、大学の資金調達力も低いため、政府が主導するとしています。

 

なお、記事のとおり運用益を3,000億円~4,000億円と見込むと、文部科学省が公開する「平成30年度 大学等における産学連携等実施状況について」における「○研究資金等受入額(共同研究・受託研究・治験等・知的財産)は、約3,462億円」であるため、運用益を加えると大学の研究資金等受入額は約2倍になるという試算になります。

 

出典:文部科学省ホームページ

https://www.mext.go.jp/a_menu/shinkou/sangaku/1413730_00005.htm

 

また、科学技術振興機構の年間予算は2020年度で約1,240億54百万円なので、その数十倍程度の規模のファンドを管理することとなります。

 

出典:科学技術振興機構ホームページ

https://www.jst.go.jp/all/about/yosan.html

 

 

■他国の事例

比較モデルとなっている米国の大学基金については下記の資料が大変参考となります。

 

出典:米国の大学基金による資産運用行動 専修大学商学部 小藤 康夫 氏 資料

https://core.ac.uk/download/pdf/71788538.pdf

 

ケーススタディとして取り上げられているイェール大学については、基金運用事例がアスタリスクホームページにて掲載されています。

政策アセットメントは下記のとおり配分されています。

  • プライベートエクイティ: 34%
  • 不動産: 20%
  • 絶対収益(ヘッジファンド等): 17%
  • 天然資源: 9%
  • 外国株式: 9%
  • 米国内株式: 7%
  • 債券および現金: 4%

(*天然資源はオイル、ガス、金属、ミネラルなど)

米イェール大学の基金運用事例

 

分散投資がなされていますが、ハーバード大学・イェール大学・スタンフォード大学・ブリンストン大学・マサチューセッツ工科大学のポートフォリオをまとめた図が下記のThe Money Foolの記事で掲載されています。それぞれの大学で特徴がありますが、上場株式への投資比率は、ハーバード大学・イェール大学とも20%にも達していません。

米国一流大学の基金のポートフォリオ構築を学ぶ

 

ハーバード大学は世界最大の基金規模ですが、下記の記事によれば運用については外部委託を実施しており、イェール大学も同様に外部委託しているとされています。

 

出典:THE WALL STREET ZOURNAL ハーバード大、4兆円基金の運用外注へ=関係者

https://jp.wsj.com/articles/SB10852398588237353609804582581650886484744

 

ハーバード大学およびイェール大学の基金運用事例についてはForbes Japanにて記事として取り上げられています。株式以外で保有する資産のうち最大の割合を占めるのは、不動産となっていることが触れられています。

 

出典:Forbes Japan 米名門大学の基金の投資活動から学べること

https://forbesjapan.com/articles/detail/28347

 

幅広い銘柄への分散投資を高い水準で実施する知見とノウハウ、および、優れたマネージャー人材の雇用ないしは外部委託・マネジメントが鍵になってくると考えられます。マネージャー人材の年収水準をどう考えるかも論点となるでしょう。日本国内で広げていくにあたっては、米国との文化の違いも影響してくる可能性があります。大学ファンドが上手くいったとき、そのノウハウを国内大学の基金運用ノウハウに生かすことができるかという論点も出てくる可能性があります。

 

■政策検討状況

文部科学省の令和3年度予算案および令和2年度第三次補正予算案の公開資料にて、大学ファンドの予算が掲載されています。以下、要点を抜粋します。

 

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令和3年度予算案 【内は令和2年度第三次補正予算で計上されている金額】

世界レベルの研究基盤を構築するための 大学ファンドの創設( 新 規 )【5,000億円】
※令和3年度財政投融資当初計画額として4兆円

 

10兆円規模の大学ファンドを創設し、その運用益を活用することにより、世界に比肩するレベルの研究開発を行う大学の共用施設やデータ連携基盤の整備、博士課程学生などの若手人材育成等を推進することで、我が国のイノベーション・エコシステムを構築する。

 

※出典:令和3年度予算(案)のポイント 4ページ、50ページ

https://www.mext.go.jp/content/20201218-mxt_kaikesou01-000010167_1.pdf

 

(背景・事業概要)

○近年、米中をはじめとして世界的技術覇権争いが深刻化。更に新型コロナウイルス感染症に伴い世界秩序の転換期を迎え、世界各国は、異次元の科学技術・イノベーション投資を計画している。
○世界トップ大学は、経営体としての体制を整備するととともに、寄付と産学連携(特許収入やベンチャー投資を含む)が混然一体となって巨額の基金を保持・その運用によって経営基盤を強化しつつ、優れた研究開発や人材育成を行っている。
○我が国も、世界の競争に乗り遅れることなく、存在を示していくため、イノベーション・エコシステムの中核として役割を果たすべき研究大学等への投資を拡大させ、世界レベルの研究基盤を構築するための仕組を実現する。

 

(事業イメージ・具体例)

10兆円規模の大学ファンドを創設し、その運用益を活用することにより、世界に比肩するレベルの研究開発を行う大学の共用施設やデータ連携基盤の整備、博士課程学生などの若手人材育成等を推進することで、我が国のイノベーション・エコシステムを構築する。具体的には、
○世界に伍する規模のファンドを運用し、その運用益で博士課程学生などの人材育成含む長期的・基盤的な研究開発基盤の構築を支援。
○大学改革を進め、経営体として準備が整った大学が、国内外の「競争環環境」下で、経営体として自立し世界に伍する研究大学に成長していくための真のイノベーション・エコシステムに変革するための仕組みを構築。

※出典:令和2年度文部科学省関係第3次補正予算(案)事業別資料集 23ページ

https://www.mext.go.jp/content/20201214-mxt_kaikesou01-100014477-000_2-1.pdf

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大学ファンドにかかる検討状況については、財務省にて公開している財政投融資分科会(令和2年12月10日開催)資料一覧が参考となります。

https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_filp/proceedings/material/zaitoa021210.htm

 

財務省理財局の資料、文部科学省の資料の2種があり、それぞれ見ていきます。

 

1)出典:財政制度等審議会 財政投融資分科会説明資料 国立研究開発法人科学技術振興機構 令和2年12月10日 財務省理財局

https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_filp/proceedings/material/zaitoa021210/zaito021210_09.pdf

 

以下、編成上の論点について資料から抜粋します。

 

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編成上の論点:(1)大学ファンドの運用手段等、財政融資資金の活用 ※7ページ

○ 有償資金である財政融資資金の借入金を活用し、市場運用した運用益をもって、大学の研究開発を推進することとしているが、具体的にはどのような運用手段を考えるべきか。また、運用益の資本への積立てと大学への配分の割合については、どのように考えるべきか。

 

○ 「国民の命と暮らしを守る安心と希望のための総合経済対策」(令和2年12月8日閣議決定)において、「本ファンドの原資は、当面、財政融資資金を含む国の資金を活用しつつ、参画大学や民間の資金を順次拡大し、将来的には参画大学が自らの資金で基金の運用を行うことを目指す。」とある。令和3年度の財投要求額は4兆円であるが、次年度以降、財政融資資金はどう対応すべきか。

 

○ また、「財政融資資金については、ファンドの自立を促すための時限的な活用とし、市場への影響を勘案しながら順次償還を行う。」とあるが、財政融資資金の融通条件は、どのように考えるべきか。

 

●[再掲]国民の命と暮らしを守る安心と希望のための総合経済対策(令和2年12月8日閣議決定)(抜粋)
本ファンドの原資は、当面、財政融資資金を含む国の資金を活用しつつ、参画大学や民間の資金を順次拡大し、将来的には参画大学が自らの資金で基金の運用を行うことを目指す。財政融資資金については、ファンドの自立を促すための時限的な活用とし、市場への影響を勘案しながら順次償還を行う。安全かつ効率的に運用し、償還確実性を確保するための仕組み(※)を設ける。

 

(※)

適時開示の趣旨を踏まえ、運用状況を適切な頻度で検証する態勢を整備し、運用状況が一定の間、一定程度を下回る場合には、運用の停止や繰上償還等を含め、運用の見直し等を行う旨を法律に規定するなど、所要の措置を講ずる。

 

2 編成上の論点:(2)ガバナンス体制 ※8ページ
○ 科学技術振興機構(JST)は、GPIFのガバナンス体制に倣い、経済・金融・資産運用等の専門家から構成される経営委員会を設置するとともに、執行部の職務の執行の監査等を行う組織を設置する等、適切なガバナンス体制を講じるべきではないか。

 

編成上の論点:(3)その他の枠組み構築 ※9ページ
○ 財政融資資金の償還確実性の観点から、以下の枠組みを最低限確保することが必要ではないか。

 

● 財政融資資金の償還リスクが高まった場合の速やかなリスク運用停止や繰上償還等に関しては、どのような指標をどのような体制や頻度でモニタリングするのか、「一定の間」や「一定程度」とは具体的にどのような閾値とするのか等、予め明確にしておくことが必要ではないか。

 

● その他、特に以下の事項については、法定化するとともに、実効性を担保するための基準等について、予め明確にしておくことが必要ではないか。
・財政融資資金を活用したファンドの期限を定めた条項
・投資運用方針の策定と財務大臣協議
・助成配分方針の策定と財務大臣協議
・運用収益の事業配分(取崩し)範囲の限定

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次に文部科学省の資料を抜粋します。

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※出典:財政制度等審議会 財政投融資分科会説明資料 内閣府 文部科学省

https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_filp/proceedings/material/zaitoa021210/zaito021210_10.pdf

 

2 編成上の論点に対する考え方:(1)資産運用の基本的考え方 ※7ページ

○ 大学ファンド運用に当たっては、GPIF等長期・安定的に運用を実施している例も十分に踏まえた上で、JSTにおける運用業務が長期的な視点から安全かつ効率的に行われるようにするための基本的な方針を、政府(主務大臣)が示すことを想定。

 

○ 現時点でのイメージは以下のとおり。
◎基本的な運用手法及び運用目標
・長期的に世界レベルの研究基盤の構築に必要なものとして定める運用利回りを、最低限のリスクで確保することを目標とし、長期的な観点からの資産構成割合(基本ポートフォリオ)を定め、これに基づき管理を行う。
※GPIF実質的な運用利回り: 3.09% (2001年度~2020年度第2四半期)
※GPIF基本ポートフォリオ: 国内債券25%、外国債券25%、国内株式25%、外国株式25%

 

◎分散投資・リスク管理
・分散投資による運用管理を行い、資産全体、各資産、各運用受託機関等の各種リスク管理を行う。
・長期のリスク分析等、運用リスク管理の高度化を図る。運用・監視委員会(仮称)はリスク管理状況のモニタリングを行う。

 

◎運用受託機関等の選定、評価及び管理
・運用受託機関等の選定・管理の強化のための取組を進める。

 

2 編成上の論点に対する考え方:(2)大学ファンドの事業支援 ※8ページ

 

①大学ファンドによる支援について
○ 参画大学の指定等のため、自律した経営、責任あるガバナンス、外部資金の獲得増等の大学改革を実現するための必要な制度改革の検討を進め、速やかに結論を得る。

 

○ 上記の指定大学を対象として、若手人材育成、研究インフラ、グローバル研究拠点、スタートアップ創設基盤など将来の研究基盤の構築に必要な経費を交付。

 

○ 併せて、上記参画大学や民間の資金を順次拡大し、将来的には大学が自らの資金でそれぞれ基金を運用することを目指す。

 

②大学ファンドの運用について
○ 政府出資0.5兆円(2020年度補正要求額)に加えて、財投融資4兆円(2021年度当初で要求中)を元本として運用開始。ファンドの期限は50年。

 

○ 大学改革の制度設計等を踏まえつつ、早期に10兆円規模の運用元本を形成。

 

○ 運用開始当初は、大学への配分に加え、積立金にも相当割合を配分することで元本を強化。その他、JST債(政府保証)等を活用し、産業界や大学からの拠出を元本に組み入れる予定。

 

○ 財政投融資資金については、20年後を目途に今後の対応を検討することとし、融通条件(40年償還(うち据置期間20年)、元金均等償還)に沿って、順次約定償還を予定。

 

編成上の論点に対する考え方:(3)ガバナンス体制の検討状況 ※9ページ

○ ファンド運用に係る国立研究開発法人科学技術振興機構設置法(JST設置法)の改正に向け、以下のような内容について検討を行っており、こうした取組を通じて償還確実性の確保を図る。

 

法人の監査体制の強化に向け、監事(2名)のうち1名を常勤とすることを義務付け
ファンド運用に当たり、関連業務のガバナンス強化を図るため、
・新たにJSTの役員として運用業務担当理事(仮称)を設置
・金融に関する有識者等からなる運用・監視委員会(仮称)を設置するとともに、運用リスクを管理する場を設ける。
 JSTが独立行政法人通則法に基づき定める「中長期計画」等において、資金運用に関する業務の基本的な方針や長期的な観点からの資産の構成、運用業務に関し遵守すべき事項などを新たに定めることなど、資金の運用が適切に行われる枠組みの整備

 

 

編成上の論点に対する考え方:(4)リスク管理態勢 ※10ページ

【Ⅰ.基本ポートフォリオに基づくリスク管理(GPIFでも実施)】

○ 大学ファンドでは、GPIF等の運用リスク管理に関する基本的考え方を参考として、長期的に研究基盤の構築に必要な運用利回りを最小限のリスクで実現するために設定した「基本ポートフォリオ」に基づく資産構成割合の適切な管理を行い、運用リスク管理を行っていく予定。

 

【Ⅱ.出資金や運用益積立によるリスクバッファーの確保(新たな仕組み)】
○ 運用に当たっては、上記に加え、一時的に年度最大損失2割程度の損失があり得ることを念頭にリスクに万全を講じる。

 

※注釈

・ GPIFでは、「基本ポートフォリオに基づき資産構成割合を適切していくことが、運用リスク管理の中で最も重要」との認識の下、基本ポートフォリオに基づくリスク管理を実施。

 

・ この方針を踏まえ、各種リスクを適切に管理するとともに、リスク指標※(最大損失率の試算等)を適時把握し、投資委員会や運用リスク管理委員会で議論し、経営委員会にも定期的に報告するなど、長期的なリスク・リターンを勘案した適切な措置を実施。 ※GPIFでは、例えばVaRも一つのリスク指標としている。

 

○ 運用開始当初は、元本強化期間と位置づけ、元本強化計画(例えば、運用開始当初3~5年間は、運用益の相当割合を元本強化に充てる等の内容を含む)を策定し、当該計画の進捗状況を定期的に主務官庁及び財務省に報告する。万が一、元本強化計画の達成の見込みがない又は未達成であれば、抜本的な改善計画(リスク運用の停止や繰り上げ償還等を含む)を策定・実施する。

 

※注釈

GPIFのリーマンショック(2008年)の際の実質的な運用利回りは-7.4%。また、GPIFの現在の基本ポートフォリオを用いたストレスシナリオでの年間最大の損失率は、リーマンショック(2008年)で-19.4%、ITバブル崩壊で-11.4%と試算。ただし、過去の実績に基づけば、その後の市場回復に伴い、数年後には期待される水準まで運用利回りが回復する見込み。

 

○ 運用・監視委員会(仮称)は、上記の元本強化計画及び(必要に応じて作成する)改善計画を踏まえて運用状況をモニタリングし、適時適切に運用見直し(必要に応じて、リスク運用停止や繰り上げ償還等を含む)を図る。

 

○ 元本強化期間後は、元本強化計画を踏まえて十分なリスクバッファが備えられているということを前提に、運用・監視委員会(仮称)にて運用状況を適切な頻度で検証し、適時適切に運用見直し(必要に応じて、リスク運用停止や繰り上げ償還等を含む)を図る。

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実際に科学技術振興機構が実施していくに当たっては、資金運用に係る基本方針、資産管理ないしは運用受託機関の検討、投資対象資産及び投資形態、内部統制上の整理事項、運用収益・費用・分配金の管理方法、資金運用に密接に関連する経済・市場動向の把握方法、対応すべき行動規範・イニシアティブの整理など様々な事項を整理・検討していく必要があると考えられます。

 

財政制度等審議会 財政投融資分科会 説明資料では、「国民の命と暮らしを守る安心と希望のための総合経済対策」との関連性が触れられています。以下、抜粋します。上記に述べてきたことと重複しますが特筆事項として、「財政融資資金については、ファンドの自立を促すための時限的な活用」であることが重要となります。また、大学への配分方法如何では大学間格差が発生する可能性も考慮する必要があると考えられます。

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●国民の命と暮らしを守る安心と希望のための総合経済対策(令和2年12月8日閣議決定)(抜粋)
第2章 取り組む施策
Ⅱ.ポストコロナに向けた経済構造の転換・好循環の実現
2.経済構造の転換・イノベーション等による生産性向上
(2)イノベーションの促進
(省略)
特に、10兆円規模の大学ファンドを創設(※1)し、その運用益を活用することにより、世界に比肩するレベルの研究開発を行う大学の共用施設やデータ連携基盤の整備、博士課程学生などの若手人材育成等を推進することで、我が国のイノベーション・エコシステム(※2)を構築する。本ファンドへの参画に当たっては、自律した経営、責任あるガバナンス、外部資金の獲得増等の大学改革へのコミットやファンドへの資金拠出を求める(※3)とともに、関連する既存事業の見直しを図る。

 

本ファンドの原資は、当面、財政融資資金を含む国の資金を活用しつつ、参画大学や民間の資金を順次拡大し、将来的には参画大学が自らの資金で基金の運用を行うことを目指す。財政融資資金については、ファンドの自立を促すための時限的な活用とし、市場への影響を勘案しながら順次償還を行う。安全かつ効率的に運用し、償還確実性を確保するための仕組み(※4)を設ける。

 

(※1)大学改革の制度設計等を踏まえつつ、早期に10兆円規模のファンドの実現を図る。
(※2)生態系システムのように、それぞれのプレーヤーが相互に関与して、自律的にイノベーション創出を加速するシステム。
(※3)参画大学の指定等のため、必要な制度改革の検討を進め、速やかに結論を得る。
(※4)適時開示の趣旨を踏まえ、運用状況を適切な頻度で検証する態勢を整備し、運用状況が一定の間、一定程度を下回る場合には、運用の停止や繰上償還等を含め、運用の見直し等を行う旨を法律に規定するなど、所要の措置を講ずる。

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