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なぜなに産学官連携

東北大学ナレッジキャスト㈱・京大オリジナル㈱など大学関連外部組織の動向

近年、大学の知を生かしたコンサルティング・研修機能を持つ会社など、大学関連外部組織の設立・拡大が注目されています。代表事例として東北大学ナレッジキャスト株式会社、京大オリジナル株式会社などが挙げられます。

 

■東北大学ナレッジキャスト株式会社 http://tohoku-kc.co.jp

社会におけるイノベーション創出に向けて、東北大学の卓越した研究成果や研究者の深く広範な知見を活用して、企業が抱える様々な事業課題の解決や技術的なブレークスルーの実現を支援する「コンサルティング事業」と、その前段階として、企業の技術者や事業開発を担う人材に対して、東北大学の先端的な研究成果を紹介する技術解説セミナーや様々な分野のイノベ―ティブ人材を育成し後押しする研修・講習事業を展開しています。具体的な方針は下記Webサイトで紹介しています。

 

東北大学がコンサル会社、産学連携を推進 まず健康分野

https://r.nikkei.com/article/DGXMZO52311780Y9A111C1L01000

 

■京大オリジナル株式会社

京都大学の100%子会社です。「「京大の知」を発掘し、解放する」を企業理念のコンセプトとしており、事業内容としては国内外の企業等とのネットワークを構築・強化し、主として「コンサルティングサービス」「研修・講習サービス」を提供しています。背景として、国立大学法人法第34条の5に定める出資認可を受けて設立され、特定研究成果活用事業を実施しています。下記のWebサイトで取組内容が紹介されています。

 

京都大学子会社の「京大オリジナル」、いったい何をする会社なのか大西取締役に聞いた

http://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/column/18/00001/01030/

企業の経営課題に京都大学が一丸となって取り組む -京大オリジナル大西氏が語る新しい産学連携とは-

https://bizzine.jp/article/detail/3338

 

いずれも指定国立大学法人に認定された大学の出資による会社です。

 

この他にも、大学に埋もれている知識やノウハウの活用、あるいは大学運営にかかわるノウハウ等を生かしたサービスを提供する事業者は以前から活動しています。例えば、早稲田大学アカデミックソリューション株式会社、青山学院ヒューマン・イノベーション・コンサルティング株式会社などが挙げられます。

 

■早稲田大学アカデミックソリューション株式会社 https://www.w-as.jp

早稲田大学の関連会社として、長年にわたって大学運営に必要なソリューションを提供しており、国際交流、大学職員人材育成、語学教育、研究推進など大学に特化した知識・経験・専門性で新たな価値を生み出すためのサービスを提供しています。

早稲田大学だけでなく様々な大学や、国立研究開発法人科学技術振興機構、特定非営利活動法人JAFSA(国際教育交流協議会)、公益財団法人大学基準協会など大学に限らず幅広い組織にサービスを提供されています。

 

■青山学院ヒューマン・イノベーション・コンサルティング株式会社 https://www.aogaku-hicon.jp

青山学院と大学教員による共同出資によって2008年に設立した企業です。多くの国家プロジェクトや地方自治体事業、産学共同研究、国内外の他大学との積極的な大学連携等を推進した実績があり、「国際社会や経営革新などの未来志向リーダーの人材開発」と事業創造・顧客創造・組織創造を支援するコンサルティング」を推進しています。

 

また、TLOの一部では、技術移転ライセンス事業に関わる業務のみならず、地域課題解決・企業課題解決に関わるサービスを提供する企業があります。例えば、株式会社信州TLO、株式会社産学連携機構九州などが挙げられます。

 

■株式会社信州TLO http://www.shinshu-tlo.co.jp

信州大学等の大学シーズを企業へライセンスするなどの技術移転業務を行っています。一方、信州大学の学生と企業との就職活動のマッチングを行う合同企業説明会なども開催しています。

 

■株式会社産学連携機構九州 https://www.k-uip.ci.jp

九州大学で生まれた「知」の社会還元を目的とし、特許のライセンス事業のほか、産学連携拡大事業(新事業・新産業創造)、地域産業支援事業(地域課題貢献)のサービス事業を展開しています。地域産業支援事業では、例えばPPPに関する講座やセミナー等を通じた官民の人材育成や啓発活動、その他調査研究等について九州内を中心に行う九州PPPセンター、農林水産物の輸出促進に関するあるべき姿を共有し、利害関係、産地間の垣根を超え、農林水産物の輸出全般にかかる課題の明確化、産学官によるスピーディーな課題解決の体制構築をリードすることを理念として「農林水産物の輸出促進研究開発プラットフォーム」事業を推進した活動なども行われています。

 

弊社でも企業様のニーズに基づいて全国の大学等研究者のシーズをマッチングして解決を行うコンサルティング業務について会社を設立して早い時期から提供していますが、研修関連では、包括コンサルティングサービスの一部として、大学研究者の協力を得た上での研修事業、定年退職した元大学等研究者による教育支援サービスなども行っています。

 

■包括コンサルティングサービス

https://www.campuscreate.com/consulting

■定年退職した元大学等研究者による技術開発・教育支援サービス

https://www.campuscreate.com/transaction

 

また、電気通信大学・データ関連人材育成プログラム データアントレプレナーフェロープログラムのコンソーシアム会員となり、トップレベルのデータサイエンティスト育成に向けた取組の運営に携わっています。

 

データ関連人材育成プログラム データアントレプレナーフェロープログラム

https://de.uec.ac.jp

 

弊社の企業様向け社内研修はノンディグリーですが、上記のデータアントレプレナーフェロープログラムでは電気通信大学が定める高度技術研修制度に基づき選考の上、高度技術研修生「データアントレプレナーフェロー」として履修を認める制度です。

 

リカレント教育を代表に社会的に人材育成の重要性は一層増していますが、大学の知やノウハウを活用した人材育成プログラムの場合は、学位等の兼ね合いが受講生のキャリアにも少なからず影響を与えるため、勘案すべき事項となります。

 

上記と関連するTLOの在り方として、経済産業省にて実施した「地域レベルの産学連携機能強化に係る方法論に関する調査」の調査報告書が公開されており、TLOがファシリテーション機能を持ち、技術移転事業以外にも、様々な企業等の課題解決に資するサービスを提供する必要性と課題、可能性について言及されています。

http://www3.keizaireport.com/report.php/RID/343156

 

また、政府は総合科学技術・イノベーション会議等において、大学や国の研究機関が本体から切り離れた「出島」のような機関を設立することを積極的に検討しています。例えば国内外の企業から協力を得ながら機動的な研究を後押しするために身軽な組織を作るなどが検討事項となっています。

 

第44回総合科学技術・イノベーション会議 議事要旨

https://www8.cao.go.jp/cstp/siryo/giji/giji-si044.pdf

 

大学ではありませんが、科学技術・イノベーション創出の活性化に関する法律に基づき、国立研究開発法人理化学研究所の全額出資による株式会社理研鼎業も2019年9月5日付で設立登記申請しています。株式会社理研鼎業は、理研からの受託により、研究成果の社会還元、産業界との連携促進などの業務を実施し、理研の研究活動の充実等に寄与することが期待されると述べられています。

 

株式会社理研鼎業の設立について -理研の新たなイノベーション促進方策-

https://www.riken.jp/pr/news/2019/20190906_1/index.html

 

上記のように大学関連外部組織は以前からありましたが、指定国立大学法人の認定拡大や出島論、TLOファシリテーション機能の必要性などから、近年普及が広がりつつあります。その中で弊社の経験からすると、外部組織運営でまず重要だと考えていることは大学との円滑な連携体制です。

 

URAや産学連携部門等の立場を理解・尊重したうえでコミュニケーションを図ることは当然ですが、大学の資金不足・人員不足でURA・研究者・大学事務職・研究室学生など多くの人材の多忙さが年々増しているケースも多々あるので、極力負担をかけない中で、有効な連携を図るモデルを作ることです。昔、知的財産本部整備事業に基づき大学の知的財産本部が相次いで発足した時期にはTLOと知的財産本部の業務が一部バッティングするというケースが多発していましたが、その教訓を生かすことは今でも重要です。大学のガバナンスが今でも課題視される背景を理解し、個々の組織構造の分析・理解を踏まえた適切な連携が必要です。弊社でもTLO認定当時は様々な組織から人材を受け入れたり大学と連携した業務量も急増していた時期だったため、個人のミッションが少しずつ異なる人材が集団として活動する上で、いかに理念を共有し、組織文化を作りながらチームとして取り組むかは改善を通しながらノウハウを少しずつ蓄積していった背景があります。

 

その上で、企業様向けのサービスを提供する場合は、サービスサイエンスの観点・体制が重要であり、その組織化にあたっては社内風土・文化醸成をどう図るかが肝となります。マインドセットは特にスタートアップ界隈ではよくクローズアップされる事項ですが、大学関連外部組織はまだまだ事例・交流が少なく、その必要性が言及される場は多くありません。それを前提として企業様が価値を享受でき事業として成り立つ優れたサービスモデルの開発が必要となります。そして、そのサービスモデルが個々の組織に特化したモデルか、プラットフォーム型のモデルかも類型化が進んでいくと考えられます。

 

今までの経緯と事例、動向を弊社の経験談を交えて紹介しました。大学関連外部組織の普及促進は、研究支援サービス・パートナーシップ認定制度と合わせて大学の知をさらに社会還元しやすくする新しい潮流と言え、産学連携業界の活性化を図る上でも大いに期待しています。