山形大学 大学院 理工学研究科 教授

山本 修

  • ライフサイエンス
  • 機能性材料

臨床に直結する治療及び移植材料の開発

代謝機能不全,細菌感染症や癌発症などは,健康障害を引き起こす大きな原因となっています。
人が健全に生きるには,これら原因を起こさないように予防することが最善ですが,日本人の平均寿命前に何らかの病気に罹患しています。
不幸にも歯周病などの歯科・口腔内疾病,関節症や骨粗鬆症などの骨疾病,心臓や脳における血流不全,固形・転移癌を発症した場合,外科的治療が行われることがあります。

これらの病気の治療には,様々な人工素材(抗菌材料・生体埋入材料・留置材料),幹細胞を用いた組織再生医療,転移癌では癌細胞を標的とした無機/分子ナノ材料(ドラックデリバリーなど)が検討されていますが,人体にとって,より最適な素材開発や治療方法を見いだすための研究が日進月歩で進められ,早期に健康を取り戻すため(生体機能を修復)の最先端治療が行われようとしています。

しかし,多くの治療および移植材料は工学分野で開発されているものの,実際に,研究開発された材料が医療で用いられることは極めて少ないことが現状です。
これは,基礎・臨床医学の現場を知らずに開発が行われていることが1つの原因となっています。

 

当方では,工学分野でありながら,臨床医学との深い関係に基づいて,臨床研修や現場から見いだされた人工素材の問題点を把握し,その問題点の改善あるいは新規材料の開発と細胞を用いたin vitroおよび実験動物を用いたin vivo評価を行っています。材料はセラミックス,炭素,金属および有機ゲルを使用し,ターゲットは皮膚,骨,血管,神経,生体膜です。その他に,肺・肝臓・腎臓の線維化抑制材料の開発も行っています。